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平成30年-問2 基礎法学 法令用語

Lv3

問題 更新:2023-01-30 13:35:04

「法」に関する用語を説明する次のア~オの記述のうち、妥当なものの組合せはどれか。

ア.自然法に対して、国家機関による制定行為や、慣習などの経験的事実といった人為に基づいて成立した法を「実定法」という。

イ.手続法に対して、権利の発生、変更および消滅の要件など法律関係について規律する法を「実質法」という。

ウ.ある特別法との関係において、当該特別法よりも適用領域がより広い法を「基本法」という。

エ.社会の法的確信を伴うに至った慣習であって、法的効力が認められているものを「社会法」という。

オ.渉外的な法律関係に適用される法として、国際私法上のルールによって指定される法を「準拠法」という。

  1. ア・イ
  2. ア・オ
  3. イ・ウ
  4. ウ・エ
  5. エ・オ
  解答&解説

正解 2

解説

自然法に対して、国家機関による制定行為や、慣習などの経験的事実といった人為に基づいて成立した法を「実定法」という。 ア.妥当である

実定法とは、人為により定立された法又は特定の社会内で実効的に行われている法のことで、自然法と対立する概念である。

なお、自然法とは、実定法に優先し、人間や事物の自然本性から導き出されると想定される法の総称をいう。その原則的な特徴としては、「普遍性」(時代と場所に関係なく妥当する)、「不変性」(人為によって変更されない)「合理性」(理性的存在者が自己の理性を用いることによって認識される)といったものがあげられる。

手続法に対して、権利の発生、変更および消滅の要件など法律関係について規律する法を「実質法」という。 イ.妥当でない

権利義務の発生や消滅など法律関係の内容について定める法律を「実体法」といい、たとえば、民法や刑法などが該当する。

なお、権利や義務など法律が定める内容を実現するための手続きを定めた法律を手続法といい、民事訴訟法や刑事訴訟法などが該当する。

ある特別法との関係において、当該特別法よりも適用領域がより広い法を「基本法」という。 ウ.妥当でない

特別な人、特別な対象、特別な時期などに限って適用される法律を「特別法」といい、特別法との関係において、当該特別法よりも適用領域がより広い法を「一般法」という。

特別法は一般法に優先して適用され(特別法優先の原則)、たとえば民法と商法の関係が該当する。
民法は、一般人間に適用されるルールを規定した法律で、商法は、より範囲が限定される商人間に適用されるルールを規定した法律であるから、商法は民法の特別法にあたる。

社会の法的確信を伴うに至った慣習であって、法的効力が認められているものを「社会法」という。 エ.妥当でない

一定の範囲の人々の間で反復して行われるなど社会の慣習のうち、法として確信されその効力を有するに至ったものを「慣習法」という。

成文法を補完する位置づけではあるが、通則法、民法、商法などの条文に慣習又は慣習法の適用について規定されている。

渉外的な法律関係に適用される法として、国際私法上のルールによって指定される法を「準拠法」という。 オ.妥当である

当事者が外国人であるなど、私法関係に外国の要素がある場合(=渉外的要素がある場合)、国際私法上のルールによって指定される法を「準拠法」という。

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