平成26年-問53 一般知識等 社会
Lv4
問題 更新:2023-05-31 14:48:49
人口構造に関する次のア~オの記述のうち、誤っているものの組合せはどれか。
ア.現在の世界の人口は70億人に達しており、今後も更に増加を続け、2050年には90億人に達する見込みである。
イ.発展途上国では人口爆発の状態にあるが、これは出生率が高いことに加え、医療・衛生面の改善により、多産少死構造になっているためである。
ウ.アメリカでは、産業の高度化とともに、女性の社会進出が起こり、晩婚化、少子化が進んだ結果、人口減少が起こっている。
エ.日本は人口減少局面にあるが、人口が減少しているのは地方圏ばかりではなく、東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県の1都3県全体においても深刻な少子化を背景に、近年、人口が減少に転じた。
オ.中国では人口を抑制するために一人っ子政策が打ち出されていたが、高齢化の進展などを理由として、一人っ子政策の見直しが行われた。
- ア・イ
- ア・オ
- イ・ウ
- ウ・エ
- エ・オ
正解 4
解説
現在の世界の人口は70億人に達しており、今後も更に増加を続け、2050年には90億人に達する見込みである。 ア.正しい。
現在の世界の総人口は約77億人(2021年世界人口白書)で、国連(世界人口展望予測)は、世界人口が2050年には97億人となるとの予測を公表している。
発展途上国では人口爆発の状態にあるが、これは出生率が高いことに加え、医療・衛生面の改善により、多産少死構造になっているためである。 イ.正しい。
現在、発展途上国では人口爆発の状態にある。この理由は、出生率が高いこと、医療・衛生面の改善により多産少死構造になっているためであるとされている。
アメリカでは、産業の高度化とともに、女性の社会進出が起こり、晩婚化、少子化が進んだ結果、人口減少が起こっている。 ウ.誤り。
アメリカは、移民の増加によって人口構造は保たれており、人口減少は起きていない。
ただ、アメリカ国勢調査局によると、女性の晩婚化が増加し、合計特殊出生率は減少し続けている。その点は日本と変わらない。
日本は人口減少局面にあるが、人口が減少しているのは地方圏ばかりではなく、東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県の1都3県全体においても深刻な少子化を背景に、近年、人口が減少に転じた。 エ.誤り。
日本は人口減少局面にあるが、人口が減少しているのは地方圏である。これに対して、東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県の1都3県全体においては人口が増加している。
まさに、東京一極集中といわれても仕方がないところである。
中国では人口を抑制するために一人っ子政策が打ち出されていたが、高齢化の進展などを理由として、一人っ子政策の見直しが行われた。 オ.正しい。
中国では、例外はあるが、2015年の決定まで、一人っ子政策を採用していた。
しかし、高齢化の進展などを理由として、2013年以降、一人っ子政策の見直しが行われ、1夫婦あたり2人目の子供を生むことを奨励することになった。
なお、一人っ子政策に違反したりして、戸籍が取得できないでいる子どもについては、出生証明書と父母の戸籍などを示せば、戸籍を与えるとしている。