平成29年-問50 基礎知識 一般知識Ⅱ
Lv4
問題 更新:2023-11-16 19:48:10
ビットコインに関する次の文章の空欄[ Ⅰ ]~[ Ⅳ ]に入る適切な語の組合せとして、妥当なものはどれか。
仮想通貨とは「国家の裏付けがなくネットワークなどを介して流通する決済手段」のことを指す。仮想通貨にはこれまで様々な種類の仕組みが開発されてきたが、その1つがビットコインである。ビットコインは分散型仮想通貨と呼ばれるが、実際の貨幣と同様、当事者間で直接譲渡が可能な流通性を備えることから[ Ⅰ ]と異なる。[ Ⅱ ]型で、通常の通貨とは異なり国家の裏付けがなくネットワークのみを通じて流通する決済手段である。ビットコインを送金するためには、電子財布に格納されている秘密鍵で作成する電子署名と、これを検証するための公開鍵が必要となる。
[ Ⅱ ]型ネットワークをベースにするため、中心となるサーバもないし、取引所で取引を一括して把握するようなメカニズムも存在しない。取引データは利用者それぞれの端末に記録され、そうした記録がブロックチェーンに蓄積される。
ブロックチェーンとは、ブロックと呼ばれる順序付けられたレコードが連続的に増加していくリストを持った[ Ⅲ ]型データベースをいい、それぞれのブロックには[ Ⅳ ]と前のブロックへのリンクが含まれている。一度生成記録されたデータは遡及的に変更できない。この仕組みがビットコインの参加者に過去の取引に対する検証と監査を可能としている。
ア | イ | |
---|---|---|
Ⅰ | 電子マネー | クレジットカード |
Ⅱ | P2P | 解放 |
Ⅲ | 分散 | 集約 |
Ⅳ | 所有者名 | タイムスタンプ |
Ⅰ | Ⅱ | Ⅲ | Ⅳ | |
---|---|---|---|---|
1. | ア | ア | ア | ア |
2. | ア | ア | ア | イ |
3. | ア | イ | ア | イ |
4. | イ | ア | イ | ア |
5. | イ | イ | イ | ア |
正解 2
解説
Ⅰ:電子マネー、Ⅱ:P2P、Ⅲ:分散、Ⅳ:タイムスタンプ
ビットコインとは仮想通貨の代表格のものである。仮想通貨は「通貨」と呼ばれる以上、決済において利用されるが、円とは異なって目に見えるものではない。
空欄に補充した文章は以下のとおり。
仮想通貨とは「国家の裏付けがなくネットワークなどを介して流通する決済手段」のことを指す。仮想通貨にはこれまで様々な種類の仕組みが開発されてきたが、その1つがビットコインである。ビットコインは分散型仮想通貨と呼ばれるが、実際の貨幣と同様、当事者間で直接譲渡が可能な流通性を備えることから[Ⅰ:電子マネー]と異なる。[Ⅱ:P2P]型で、通常の通貨とは異なり国家の裏付けがなくネットワークのみを通じて流通する決済手段である。ビットコインを送金するためには、電子財布に格納されている秘密鍵で作成する電子署名と、これを検証するための公開鍵が必要となる。
[Ⅱ:P2P]型ネットワークをベースにするため、中心となるサーバもないし、取引所で取引を一括して把握するようなメカニズムも存在しない。取引データは利用者それぞれの端末に記録され、そうした記録がブロックチェーンに蓄積される。
ブロックチェーンとは、ブロックと呼ばれる順序付けられたレコードが連続的に増加していくリストを持った[Ⅲ:分散]型データベースをいい、それぞれのブロックには[Ⅳ:タイムスタンプ]と前のブロックへのリンクが含まれている。一度生成記録されたデータは遡及的に変更できない。この仕組みがビットコインの参加者に過去の取引に対する検証と監査を可能としている。
Ⅰ:ア「電子マネー」
Suicaなどの電子マネーは、円を事前にカードにチャージし、そのカードで決済を行う。
クレジットカードはクレジットカード会社がユーザーの代わりに支払いを済ませ、後から一括してユーザーに請求する。
ビットコインは、当事者間で直接譲渡が可能な通貨たる流通性を備えている。
Ⅱ:ア「P2P」
P2Pとは「Peer to Peer(ピアツーピア)」ともい、ネットワークにおいて対等な関係にある端末間をダイレクトに接続し、データを送受信する通信方式のことである。
ビットコインの取引は、中央にある管理媒体(中心となるサーバ)を通すことなく、各ユーザーが直接やり取りするところに特徴があるため、ビットコインはP2Pの仕組みを採用しているといえる。
イの「[解放型]ネットワーク」というものはないが、「開放型ネットワーク」のひっかけ語句と思われる。ここでは関係ない。
Ⅲ:ア「分散」
ブロックチェーンは、特定の主体にデータ管理を任せてしまう「集中型」の仕組みは採用しておらず、「分散型」の仕組みを採用している。
分散型の仕組みでは、データを世界中のパソコンに置くことになり、破壊できないネットワークをつくることができる。
Ⅳ:イ「タイムスタンプ」
タイムスタンプとは、「作成された時点の証明書」のことを意味し、データに埋め込んでおくことで、当該データがいつの時点で作成されたかが分かることになる。
ビットコインでは、ブロックチェーンにタイムスタンプが埋め込まれていることで、過去の取引に対する検証と監視を可能としている。