令和元年-問22 行政法 地方自治法
Lv3
問題 更新:2023-01-28 13:00:38
普通地方公共団体の議会に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 議会は、長がこれを招集するほか、議長も、議会運営委員会の議決を経て、自ら臨時会を招集することができる。
- 議員は、法定数以上の議員により、長に対して臨時会の招集を請求することができるが、その場合における長の招集に関し、招集の時期などについて、地方自治法は特段の定めを置いていない。
- 議会は、定例会および臨時会からなり、臨時会は、必要がある場合において、付議すべき事件を長があらかじめ告示し、その事件に限り招集される。
- 議員は、予算を除く議会の議決すべき事件につき、議会に議案を提出することができるが、条例の定めがあれば、1人の議員によってもこれを提出することができる。
- 議会の運営に関する事項のうち、議員の請求による会議の開催、会議の公開については、議会の定める会議規則によるものとし、地方自治法は具体的な定めを置いていない。
正解 3
解説
議会は、長がこれを招集するほか、議長も、議会運営委員会の議決を経て、自ら臨時会を招集することができる。 1.誤り。
議長は、議会運営委員会の議決を経て、当該普通地方公共団体の長に対し、会議に付議すべき事件を示して臨時会の招集を請求することができる(地方自治法101条2項)が、議会はその普通地方公共団体の長がこれを招集する(地方自治法101条1項)。
議員は、法定数以上の議員により、長に対して臨時会の招集を請求することができるが、その場合における長の招集に関し、招集の時期などについて、地方自治法は特段の定めを置いていない。 2.誤り。
議員の定数の1/4以上の者は、当該普通地方公共団体の長に対し、会議に付議すべき事件を示して臨時会の招集を請求することができ(地方自治法101条3項)、規定による請求があったときは、当該普通地方公共団体の長は、請求のあった日から20日以内に臨時会を招集しなければならない(地方自治法101条4項)。
議会は、定例会および臨時会からなり、臨時会は、必要がある場合において、付議すべき事件を長があらかじめ告示し、その事件に限り招集される。 3.正しい。
普通地方公共団体の議会は、定例会及び臨時会とする(地方自治法102条1項)。臨時会は、必要がある場合において、その事件に限りこれを招集する(地方自治法102条3項)。
また、臨時会に付議すべき事件は、普通地方公共団体の長があらかじめこれを告示しなければならない(地方自治法102条4項)。
議員は、予算を除く議会の議決すべき事件につき、議会に議案を提出することができるが、条例の定めがあれば、1人の議員によってもこれを提出することができる。 4.誤り。
予算以外の議案を提出するにあたっては、議員の定数の1/12以上の者の賛成がなければならないため(地方自治法112条2項)、1人の議員だけが議案を提出することはできない。
議会の運営に関する事項のうち、議員の請求による会議の開催、会議の公開については、議会の定める会議規則によるものとし、地方自治法は具体的な定めを置いていない。 5.誤り。
普通地方公共団体の議会の議員の定数の半数以上の者から請求があるときは、議長は、その日の会議を開かなければならない(地方自治法114条1項)。
普通地方公共団体の議会の会議は、これを公開する(地方自治法115条1項)。
ただし、議長又は議員3人以上の発議により、出席議員の2/3以上の多数で議決したときは、秘密会を開くことができる(地方自治法115条1項ただし書き)。