令和5年-問49 一般知識等 経済
Lv3
問題 更新:2024-01-07 21:27:02
1960年代以降の東南アジアに関する次のア~オの記述のうち、妥当でないものの組合せはどれか。
ア.1967年に、インドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポール、タイの5ヵ国が東南アジア諸国連合(ASEAN)を結成した。
イ.ベトナムは、1986年からペレストロイカ政策のもとに、共産党一党体制を保ちながらゆるやかな市場開放を進めた。
ウ.ラオスでは、内戦の終結を受けて、1993年の総選挙で元国王を支援する勢力が勝利して王制が復活した。
エ.インドネシアでは、1997年のアジア通貨危機で市民の不満が高まり、1998年にスハルト政権が倒れて民政に移管した。
オ.ミャンマーでは、2021年にクーデターが発生し、軍部が全権を掌握した。
- ア・イ
- ア・オ
- イ・ウ
- ウ・エ
- エ・オ
正解 3
解説
妥当でないものはイ、ウである。
1967年に、インドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポール、タイの5ヵ国が東南アジア諸国連合(ASEAN)を結成した。 ア.妥当である
東南アジア諸国連合(ASEAN)は、1967年の「バンコク宣言」によって設立された。現在は10ヵ国で構成されている。
ASEAN加盟国 |
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ベトナムは、1986年からペレストロイカ政策のもとに、共産党一党体制を保ちながらゆるやかな市場開放を進めた。 イ.妥当でない
ベトナムの市場開放政策はドイモイといい、1986年ベトナム共産党第6回党大会で提起されたスローガンで、共産党一党体制を保ちながら市場経済導入を中心とした経済再建政策である。
なお、ペレストロイカは、1980年代後半旧ソ連のゴルバチョフ政権が掲げた改革政策のスローガンである。
ラオスでは、内戦の終結を受けて、1993年の総選挙で元国王を支援する勢力が勝利して王制が復活した。 ウ.妥当でない
本肢はカンボジアについての記述である。1993年にUNTAC(国連カンボジア暫定機構)監視下で制憲議会選挙、王党派フンシンペック党が勝利し、新憲法で王制が復活した。
インドネシアでは、1997年のアジア通貨危機で市民の不満が高まり、1998年にスハルト政権が倒れて民政に移管した。 エ.妥当である
アジア経済危機がインドネシアにも波及し、これが契機となって改革要求が高まるなか、1998年5月、スハルト大統領は辞任に追い込まれ、後を継いだハビビ政権は民主化政策を進めた。
ミャンマーでは、2021年にクーデターが発生し、軍部が全権を掌握した。 オ.妥当である
2021年2月のミャンマークーデターは、ミャンマー国軍がウィン・ミン大統領、アウン・サン・スー・チー国家最高顧問らを含む政権幹部らを拘束し全権を掌握、国軍司令官を議長とする国家統治評議会(SAC)を設置した。