平成27年-問47 一般知識等 政治
Lv4
問題 更新:2023-05-31 14:24:58
国際連合と国際連盟に関する次の記述のうち、妥当なものはどれか。
- 国際連合では太平洋憲章が、国際連盟ではローズヴェルトの平和原則14ヵ条が、それぞれ成立に至るまでの過程において出された。
- 国際連合ではアメリカのニューヨークに、国際連盟ではフランスのパリに、それぞれ本部が設置された。
- 国際連合では日本は原加盟国ではなく現在まで安全保障理事会の常任理事国でもないが、国際連盟では原加盟国であり理事会の常任理事国でもあった。
- 国際連合では米・英・仏・中・ソの5大国がすべて原加盟国となったが、国際連盟ではアメリカは途中から加盟しソ連は加盟しなかった。
- 国際連合では制裁手段は経済制裁に限られているが、国際連盟では制裁手段として経済制裁と並んで軍事制裁も位置づけられていた。
正解 3
解説
国際連合では太平洋憲章が、国際連盟ではローズヴェルトの平和原則14ヵ条が、それぞれ成立に至るまでの過程において出された。 1.妥当でない。
国際連合で出されたのは、太平洋憲章ではなく「大西洋憲章」である。
なお国際連合、国際連盟に関連する人物名として、国際連盟ではアメリカのウイルソンを、国際連合ではアメリカのルーズベルト(ローズヴェルト)とイギリスのチャーチル首相を覚えておきたい。
国際連合ではアメリカのニューヨークに、国際連盟ではフランスのパリに、それぞれ本部が設置された。 2.妥当でない。
国際連盟の本部は、スイスのジュネーブに設置されていた。
国際連合については妥当である。アメリカのニューヨークに本部が設置されている。
国際連合では日本は原加盟国ではなく現在まで安全保障理事会の常任理事国でもないが、国際連盟では原加盟国であり理事会の常任理事国でもあった。 3.妥当である。
日本は第二次世界大戦の敗戦国だったため、国際連合において一度も常任理事国となったことはない。
しかし、第一次世界大戦においては戦勝国だったので、日本は国際連盟の原加盟国であり、理事会の常任理事国でもあった。
国際連合では米・英・仏・中・ソの5大国がすべて原加盟国となったが、国際連盟ではアメリカは途中から加盟しソ連は加盟しなかった。 4.妥当でない。
前半の記述は妥当であるが、後半は妥当でない。
国際連盟においては提唱国であったアメリカが加盟しなかった。ソビエト連邦は途中から加盟した。
国際連合では制裁手段は経済制裁に限られているが、国際連盟では制裁手段として経済制裁と並んで軍事制裁も位置づけられていた。 5.妥当でない。
国際連盟と国際連合の記述が逆である。
国際連盟において、経済制裁は存在したが軍事制裁は存在しなかった。
それに対して、国際連合においてはこれの反省から、経済制裁のみならず、軍事制裁も存在している。