令和2年-問47 一般知識等 政治
Lv3
問題 更新:2023-05-31 10:41:19
普通選挙に関する次の記述のうち、妥当なものはどれか。
- アメリカでは、女性参政権に反対した南軍が南北戦争で敗れたため、19世紀末には男女普通選挙が実現した。
- ドイツでは、帝政時代には男子についても普通選挙が認められていなかったが、ワイマール共和国になって男女普通選挙が実現した。
- 日本では、第一次世界大戦後に男子普通選挙となったが、男女普通選挙の実現は第二次世界大戦後である。
- スイスでは、男子国民皆兵制と直接民主主義の伝統があり、現在まで女子普通選挙は行われていない。
- イギリスでは、三次にわたる選挙法改正が行われ、19世紀末には男女普通選挙が実現していた。
正解 3
解説
アメリカでは、女性参政権に反対した南軍が南北戦争で敗れたため、19世紀末には男女普通選挙が実現した。 1.妥当でない
アメリカでは、第一次世界大戦後の1920年に、女性の参政権を正式に認めたアメリカ合衆国憲法修正第19条が成立した。
ドイツでは、帝政時代には男子についても普通選挙が認められていなかったが、ワイマール共和国になって男女普通選挙が実現した。 2.妥当でない
ドイツの帝政時代は、帝国議会と連邦参議院による二院制であった。帝国議会では男子普通選挙が行われていた。
ドイツ革命により1918年11月9日にドイツ帝国が崩壊し、のちにワイマール共和国の首相に就任するフィリップ・シャイデマンが共和国誕生を宣言。その3日後に男女普通選挙権の導入が決定した。
日本では、第一次世界大戦後に男子普通選挙となったが、男女普通選挙の実現は第二次世界大戦後である。 3.妥当である
日本では、1925年(大正14年)衆議院議員選挙法改正により、満25歳以上のすべての男子が選挙権を有することとなった。
1945年(昭和20年)衆議院議員選挙法改正により、女性の参政権を認め、満20歳以上のすべての国民が選挙権を有する「完全な普通選挙」が実現した。
スイスでは、男子国民皆兵制と直接民主主義の伝統があり、現在まで女子普通選挙は行われていない。 4.妥当でない
スイスでは、連邦レベルでは1971年、全土レベルでは1991年に女性参政権が認められている。
イギリスでは、三次にわたる選挙法改正が行われ、19世紀末には男女普通選挙が実現していた。 5.妥当でない
イギリスでは、第一次世界大戦末期の1918年、第4回選挙法改正の時に、21歳以上の男子と30歳以上の女性に選挙権が認められた。
また1928年の第5回選挙法改正で、21歳以上の男女の「完全な普通選挙」が実現した。