令和4年-問55 一般知識等 情報通信
Lv3
問題 更新:2023-11-20 19:09:22
次の文章の空欄[Ⅰ]~[Ⅴ]には、それぞれあとのア~コのいずれかの語句が入る。その組合せとして妥当なものはどれか。
人工知能(AI)という言葉は定義が難しく、定まった見解はない。しかしながら、人間が従来担ってきた知的生産作業を代替する機能を有するコンピュータを指していると考えたい。例えば、[ Ⅰ ]や[ Ⅱ ]、翻訳や文章生成、さまざまなゲームのプレイ、各種の予測作業においてAIが利用されていることはよく知られている。すでに、社会生活のさまざまな場面でAI技術の応用が見られており、[ Ⅰ ]技術を用いた例として文字起こしサービスが、[ Ⅱ ]技術を用いた例として生体認証がある。
AIの発展の第一の背景として、コンピュータが予測を行うために利用する[ Ⅲ ]が収集できるようになってきたことが挙げられる。第二に、コンピュータの高速処理を可能にする中央処理装置(CPU)の開発がある。第三に、新しいテクノロジーである[ Ⅳ ]の登場がある。従来の学習機能とは異なって、コンピュータ自身が膨大なデータを読み解いて、その中からルールや相関関係などの特徴を発見する技術である。これは人間と同じ[ Ⅴ ]をコンピュータが行うことに特徴がある。さらに、この[ Ⅳ ]が優れているのは、コンピュータ自身が何度もデータを読み解く作業を継続して学習を続け、進化できる点にある。
- ア.音声認識
- イ.声紋鑑定
- ウ.画像認識
- エ.DNA鑑定
- オ.ビッグデータ
- カ.デバイス
- キ.ディープラーニング
- ク.スマートラーニング
- ケ.帰納的推論
- コ.演繹的推論
Ⅰ | Ⅱ | Ⅲ | Ⅳ | Ⅴ | ||
---|---|---|---|---|---|---|
1. | ア | ウ | オ | キ | ケ | |
2. | ア | ウ | カ | ク | ケ | |
3. | ア | エ | オ | キ | コ | |
4. | イ | ウ | カ | ク | コ | |
5. | イ | エ | オ | キ | ケ |
正解 1
解説
Ⅰ:ア(音声認識)、Ⅱ:ウ(画像認識)、Ⅲ:オ(ビッグデータ)、Ⅳ:キ(ディープラーニング)、Ⅴ:ケ(帰納的推論)
空欄に補充した文章は以下のとおり。
人工知能(AI)という言葉は定義が難しく、定まった見解はない。しかしながら、人間が従来担ってきた知的生産作業を代替する機能を有するコンピュータを指していると考えたい。例えば、[Ⅰ:音声認識]や[Ⅱ:画像認識]、翻訳や文章生成、さまざまなゲームのプレイ、各種の予測作業においてAIが利用されていることはよく知られている。すでに、社会生活のさまざまな場面でAI技術の応用が見られており、[Ⅰ:音声認識]技術を用いた例として文字起こしサービスが、[Ⅱ:画像認識]技術を用いた例として生体認証がある。
AIの発展の第一の背景として、コンピュータが予測を行うために利用する[Ⅲ:ビッグデータ]が収集できるようになってきたことが挙げられる。第二に、コンピュータの高速処理を可能にする中央処理装置(CPU)の開発がある。第三に、新しいテクノロジーである[Ⅳ:ディープラーニング]の登場がある。従来の学習機能とは異なって、コンピュータ自身が膨大なデータを読み解いて、その中からルールや相関関係などの特徴を発見する技術である。これは人間と同じ[Ⅴ:帰納的推論]をコンピュータが行うことに特徴がある。さらに、この[Ⅳ:ディープラーニング]が優れているのは、コンピュータ自身が何度もデータを読み解く作業を継続して学習を続け、進化できる点にある。
Ⅰ.ア:音声認識
例として文字起こしサービスとあるので「音声認識」が入る。
「音声認識」
プログラムが人間の音声を文書形式に変換できるようにする機能。
「声紋鑑定」
人間の声は一人一人その特徴が異なる周波数の音の集まりで構成されている。この特性が異なることを利用し、特定の人物の声を解析および分析し、該当する声紋と同一であるかを鑑定する。
Ⅱ.ウ:画像認識
例として生体認証とあるので「画像認識」が入る。 「画像認識」 パターン認識の一種。画像に映る人やモノを認識する技術。「画像に何が写っているのか」を解析する。 「DNA鑑定」 デオキシリボ核酸(DNA)の多型部位を検査することで個人を識別するために行う鑑定。犯罪捜査や親子鑑定など、血縁の鑑定に利用される。また、作物や家畜の品種鑑定にも応用されていた。DNAは「デオキシリボ核酸」の略称で、遺伝子の本体として生物の核内に存在する物質である。Ⅲ.オ:ビッグデータ
コンピュータが予測を行うために利用する物なので「ビッグデータ」が入る。
「ビッグデータ」
一般的なデータ管理・処理ソフトウエアで扱うことが困難なほど巨大で複雑なデータの集合を表す。組織が非常に大きなデータセットを作成、操作、および管理できるようにするすべてのものと、これらが格納されている機能を指す 。
「デバイス」
電子部品やパソコンの周辺機器、スマートフォンのように単体で機能を持つ電子機器や端末。パソコンの内部装置や周辺機器の意味で使用されることが多い。
Ⅳ.キ:ディープラーニング
コンピュータ自身が何度もデータを読み解く作業を継続して学習を続け、進化する事ができるので「ディープラーニング」が入る。
「ディープラーニング」
対象の全体像から細部までの各々の粒度の概念を階層構造として関連させて学習する手法のこと。
深層学習とも呼ばれる。
「スマートラーニング」
誰でもいつでも何処でも学べる環境、仕組み。
Ⅴ.ケ:帰納的な推論
膨大なデータを読み解いて、その中からルールや相関関係などの特徴を発見するとあるので「帰納的な推論」が入る。
「演繹的な推論」
前提から必然的に結論が導かれるような推論のこと。理論的な推論。
一般論を使って出来事の結果を推測する。
「帰納的な推論」
前提から結論を導くが、それが絶対とは言い切れない推論のこと。経験的・感覚的な推論。
複数の出来事とその結果から規則性を見つける。